超人ザオタル(110)明白な真実

この状況はこの世界では起こりえません。

瞑想の中においてのみ起こることです。

そして、この状況を作り出すことが、真の自分を理解することになるのです。

なぜなら、そこにいま真の自分としているという実感があるからです。


この実感が自分を理解することになります。

いまそれ自体でいるのなら、他に何か説明がいるでしょうか。

真の自分でいることは、シュマ殿が感じている思考よりも明白です。

よく感じてみれば、明白ではないということが難しいのです。


ただ、自我が横槍を入れるために、明白ではない気がしているだけです。

それは瞑想中に調べればわかること。

思い込みにとらわれず、そこで真実をしっかりと確かめることです、シュマ殿」

シュマは一言も聞き漏らすまいと真剣な表情で聞いていた。


「瞑想中に何をするべきかがよく分かりました。

そしてなぜ瞑想が必要なのかも。

ただ、この修行は続くわけですね。

私は何を目的として修行しているか、


なぜこの修業をしているのかが分かりました。

これだけでも大いに励みになると感じています」

シュマはそう言って、安堵の表情をした。

「付け加えるなら」


私は言葉を続けた。

「焦点というものは、真我から思考に飛んでいくだけではない。

思考から真我へ戻ることができる。

つまり、いまこうしていときでも、


世界という思考に焦点が合っているときでも、

そこから真我へと戻ることができるということ。

瞑想で真我のでいることができるのなら、

焦点はその場所を知っていて、


どんなときでも、そこに戻ることができるということです。

つまり、それは真我を見失うことはなくなるということ。

真我は精神的な体験などではなく、常態の現実なのです。

そして、それが真の『私』だということです」

空風瞑想

空風瞑想は真我実現の瞑想法です。瞑想を実践する中で、いままで気づかなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけていきます。そうして「私は誰か」の答えを見つけ、そこを自分の拠り所にするとき、新しい視点で人生を見つめることができるようになります。